サザンピーチΣ
サザンピーチΣ  あの南田操の新作小説をはじめ、新鋭精鋭の小説やエッセイ 
<富澤南桃堂(とみさわなんとうどう)発のWebマガジン>
『無理して カンゲキ!〜オッサンのエンタメ・フィールドワーク〜』 サルバトーレ・F・ザキヤマ
#2 無理して、駆け込む!
映画館に駆け込む。
本編上映20分過ぎまでは、無理して駆け込む。
その観れなかった20分間の内容を想像しながら、物語を楽しむのだ。
アクション映画なら尚更である。例えば、「ボーン・レガシー」。
冒頭のエピソードなしで見始める。でも、大丈夫でした。
このシリーズ、アクション・シーンが好きだ。
今回も魅せてくれた、そのカメラワーク、そのカット割、その編集!
ボーン・シリーズが肉体派アクション最先端かも。

美術館に駆け込む。
企画展最終日に、無理して駆け込む。
今回はうかつだった。いろいろ、うかつだったのだが、よい体験をした。
実は前日に友人とふらりと午後訪ねてびっくり、3時間待ちである。
なんだこれはと、隣の公園でやっていた「第32回 木と暮らしのふれあい展」を満喫する。
その次の朝やっぱり再度行く決意をしたのだが・・・。

「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」の最終日、
10月8日(月・祝)である。
当日チケット購入に、40分待ち。入場するのに160分待ち。
音声ガイド30分待ち。 なんなんだ、乳母車と抱っこで3時間待ち! 
なんなんだ、普通の女子カップル! なんなんだ、この老若男女! 
おいおい、そんなに、皆、特撮が好きだったのか!
東京都現代美術館始まって以来の大盛況!(のはず) 
途切れることのない案内人の誘導の大声。
そう、これは、ライブなのだ。
初めて経験する「特撮ライブ」! 
今見た特撮映画(例の巨神兵)の作り方が解説され、体験できるのだ!
前段のコレクション・・・これは奇跡の展示。
そして、後半の「特撮おじさん、ドヤ顔ライブ」・・・これが圧倒的に面白い!
係員の誘導絶叫「ここは、特に並ばなくてもいいコーナーです!」と逆に励まされ、
ミニチュアの町を歩くために30分待ち、ミニチュアの窓から写真を撮るのに60分待ち。

満喫して、外に出ると、まだ並んでいる人、人、人がいる・・・。
人の渦に流されるように、隣の常設展へ・・・気になる・・・見る。
いや、観る。面白いじゃないか! 
東京都現代美術館は、いい仕事をしている。

俄然、気になリはじめる・・・もうひとつの企画展。もうひとつの最終日。
(実は今回、これが一押し。この当日券を買うのにも、20分待ちだった!)
特撮というキーワードで、日本のエンタメを眺めた企画展の、その同じ場所で、
ファッションというキーワードで日本人デザイナーの奇跡の歴史的造形を集めた企画展、
「FUTURE BEAUTY 日本ファッションの未来性」である。

大好きなイッセイ・ミヤケ、ヨージ・ヤマモト、川久保玲、ジュンヤ・ワタナベらの、
もう見ることはないだろうと思っていた1970年代の仕事から、
現代に至る(でんぱ組.incの映像まで!偉い!)日本ファッションの造形達が、
ついさっき見て来た轟天号、マグマ大使やマイティージャックのように展示され、
ついさっき見て来た特撮野郎の映像のように、衣装の戦士たちは映像の中から語りかけていた。
これには、大満足。
恐るべし東京都現代美術館、である。
無理して、よかった一日であった。 

S・F・Z

美術館に行くまでの「第15回深川かかしコンクール」もgood!だった。ああ満喫。
|2012.10.17 Wednesday by サルバトーレ・F・ザキヤマ| comments(0) | 戻る |
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